road to architect

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五十嵐淳/状態の構築

ようやく、手元にTOTO出版から発売された五十嵐淳さんの初の作品集が届いた。

透明感のある装丁デザインは五十嵐さんの良きパートナー蒲原みどりさんによるもの。
ブラックの泊押しの本に、光の矩形のピントをズラした写真を重ねた、五十嵐さんらしい本に仕上がっている。

建築への思考と、その思考から生まれてくる作品を時系列に並べて分かりやすく載せている。
本を読むのが苦手な僕でも、ほんの2時間程度で読み切ってしまうくらい、文章も簡潔にまとめ、
写真を中心に、かわいらしい図面がバランスよく、すーっと自然に読み切ってしまった。

きっとギャラ間での展覧会も、同じような空気感なんだとすぐに分かった。
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僕が、五十嵐事務所に居る時から、五十嵐さんは良く『必然性』という言葉を使っていた。
五十嵐さんの設計する時の思考は、自然の規則や必然性を順を追って、読み解いていくような感覚で、
普段から物事の筋道をしっかりとさせていくタイプの人だった。

この本を読んでいても、まるで探偵五十嵐さんの建築推理小説を読んでいるかのようだ。
北海道という寒冷地としての地域特性と、周辺状況やコストなどの形が生まれる必然の状態を読み解き、
ひとつの作品を完成させるまでの思考が、どんどん次の作品へと鎖のように繋がり進化しているようで、
ずっと先にある、まだ見ぬ新しい建築の可能性を追い求めているようでもある。

その答えは、五十嵐さんのようにストイックに追求して行かないと、見つからないのかもしれない。
そして既成概念に捕われないピュアな心と、柔軟な発想、妥協しない強い想い。
自分も本物の建築のあるべき姿を、情熱をもって追い求めて行きたい。
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by road-to-architect | 2011-05-30 21:34 |

石のアトリエ 和泉正敏

石の建築と言えば、、、僕が学生時代に図書館で本をパラパラ見ていて、一瞬で衝撃が走った作品。
こんな凄い石の建築が日本にもあるのかと、かなり衝撃的でそれからずっと好きな建築ベスト10に入っている。
石彫家 和泉正敏の『石のアトリエ』(1973)と自邸(1975)。共に香川の代表的建築家 山本忠司氏の設計。
和泉さんは香川県高松市牟礼町の和泉屋石材の4代目でもあり、イサムノグチの右腕として、その作品の多くに携わっていた。
今では、京都迎賓館や、国立故宮博物院の庭を手掛けるなど世界的に活躍されている。
写真は、『 I'm home 2009 january, no37 』より拝借。

石って木よりも何万年って歳月をかけて生まれてくる分、もの凄いパワーを感じる。
もしかしたら、木よりも石の方が好きかもしれない。ウチのじいちゃんは石ばかり庭に集めていたし、
なんか昔から、石ってやつに憧れを持っていた。

この作品については、言葉はいらない。感じてみて。
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by road-to-architect | 2011-05-28 17:55 |

石掘り日和

今日は天気も良く、最高の石掘り日和となりました。
今週から外構工事だったはずなのですが、、、
土留めに使う石がなかなか見つからず着手できず、今週は床のリフォームなど他の現場にも行っていました。。。
外構をやる土建屋さんが今日から掘り始める七飯町 大川の現場の残土にゴロゴロした石がかなり混ざっているとの情報から、
その土砂の中から良い大きさの石を探し出す事に。
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次々と七飯町の現場から土砂が運び込まれてきます。掘りたてホヤホヤ003.gif
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見た目は、ほとんど土なのですが、スコップで掘り分けるとだんだん石が出てくる。出てくる。
狙うは30㎝前後の丸っこい奴。選ぶとなかなか無いものです。
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大きな芋を掘った気分で今日の収穫はざっと2㎥くらい。土付きの新鮮な石が掘り上がりました。
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by road-to-architect | 2011-05-27 20:09 | 石について

ロートアイアン

fireさんの紹介で西洋鍛冶屋を営んでいる杉本洋鍛冶工房さんにお邪魔してきた。
湯の川の生協の交差点を曲がった瞬間から、ただならぬ気配を感じる。あの一帯は空気が違う。
杉本さんの作品が溢れんばかりに工房の外まではみ出し、危険な香りがプンプンする。
中に入るや、所狭しと制作途中の作品やら、試作品やら、鉄くずと呼ぶには勿体無いくらい存在感のあるチビ鉄やらが
やたらと自己主張してくる。どいつもヤバい。。。

木や石、土壁なんかの自然素材の放つオーラとはまったく別物!!!

コークスで炙られ、ハンマーで叩かれ、捻られ、魂を入れられた鉄の塊達は、それぞれがスペシャリテ。

杉本さんからもそんな鉄たちと同じオーラが出ているのがまた素敵。いつか一緒に物作りをしたいと切に思う。

杉本ワールド恐るべし005.gif


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今度は是非、作業中を覗いてみたい。
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by road-to-architect | 2011-05-24 01:17

平山郁夫展

北海道立函館美術館で今日まで開催されていた平山郁夫展を奥さんと見に行ってきました。
途中、五稜郭病院の公開空地にある安田侃の『風』というブロンズの作品も見つつ散歩がてら。

平山郁夫といえば、シルクロードの作品で有名で、日本画の巨匠で、一昨年亡くなった、、、という事ぐらいしか知らず、
その作品はテレビでちらっと見た程度で、まるっきり新鮮な気持ちで作品を見る事ができました。

絵心もなく、日本画にも特に興味もなかったのですが、その色彩はとっても味わい深く、
輪郭が溶け出したような筆のタッチなどは神々しくもあり、人物の背景の金の使い方が更にそう感じさた。

時系列で平山郁夫の作品を見ていくと、その人生の歩みも自ずと見て取れるし、
あのボヤケタ感じの書き方が、脳裏に溶け込んで来て、じっと見ていると絵の中に居るに錯覚する。

平山郁夫の巨匠と言われる所以がほんの少〜しだけ分かった気がした。

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by road-to-architect | 2011-05-23 01:00

足場解体

手作りの木製サッシュの取り付けも終わり、僕のコーキング作業も終わり、、、
今日ようやく足場が解体されました。
来週から外構の工事などが始まり、ますます肉体労働が増していきます013.gif

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by road-to-architect | 2011-05-20 23:23 | Ostudio

TOTOギャラリー・間「五十嵐淳展 状態の構築」

師匠でもあり、以前、師事していた五十嵐淳さんの初の個展がギャラリー間で開催されています。
私の担当作でもある『風の輪』や『トラス下の矩形』の1/10スケール模型や、
『大阪現代演劇祭仮設劇場』の実物大模型も展示されております。
是非、北海道という大地から生まれた、五十嵐建築を体験して下さい。

   「五十嵐淳展 状態の構築」
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by road-to-architect | 2011-05-18 03:20

DORELL.GHOTMEH.TANE / ARCHITECTS

世界最大規模のデザインの祭典『ミラノサローネ』が今年も4月に行われた。
そこに日本からTOSHIBAが参加し、会場のインスタレーションをパリの友人が共同主宰するDGTがデザインした。
TOSHIBAの開発しているLEDの、ブランドメッセージを「Luce Tempo Luogo<光・時・場>」というテーマで
「その時そこにしかない光」をインスタレーションで表現している。

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築100年を超す建物で、現在も福祉施設として使われているらしい。
そこに、エントランス、コートヤード、インサイドの3つのインスタレーションと光・時・場を用意している。
エントランスは白いトンネルになっていて、日中は太陽光のライン、夜はLEDのラインを床に投影している。
コートヤードは大きな水盤が置かれ、水盤の波紋に光が反射し建物に投影される。
インサイドでは、床を上げ4トンの水を循環させて、天井から無数の水滴が降り注ぐ。
そこに計算されたLEDの光が投影され水滴が光の粒のように空間をつくっている。

こちらからムービーが見れます
(右下のMOVをクリック)

DORELL.GHOTMEH.TANE / ARCHITECTSの田根剛は、僕と大学の同級生だが大学に在籍中から
海外に留学し、卒業後もさらに留学し、コペン、ロンドンの有名な事務所で経験を積み、若干26歳で
エストニア国立博物館のコンペに勝利し、DGTを立ち上げている。どんどん離されていくが。
今年の8月のサイトウ・キネン・フェスティバル松本では小澤征爾と金森嬢率いるダンスカンパニーの舞台も設計し、
日本でも活躍を始めている。
エストニア国立博物館も2013年にオープンするので、これからますます注目です。
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by road-to-architect | 2011-05-07 10:55