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road to architect

北海道新幹線 

今日は用事があり、七飯に行ったので以前から気になっていた北海道新幹線の駅舎のできる場所に寄ってきた。
そこにたどり着くまでに目の当たりにしたのが、永遠と続く橋脚の姿。
まさか、こんなに工事が進んでいると思ってもいなかったのでビックリした。
そしてこの地中梁の迫力と、連続する柱の迫力。建築にはない土木の世界の力強い構造とスケール感。
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新幹線がこの北海道の函館(北斗市)へ初めて乗り入れるために作られた道。北海道新幹線ロード。
この道が、この線路が青森を経由し、岩手、宮城、福島、埼玉、東京へと続く。一本の道。
道を究めるのも、道を造るのも同じで、その道程は険しく、気の遠くなるほどの一つ一つの積み重ねが
結実してようやく一本の道になる。この構造物を眺めていて、何かロマンを感じてしまった。

と、同時にのどかな田園風景のなかに突如現れたこの塊にも、違和感を感じて止まなかった。
この道を通す大義名分の為に、自然を破壊し、立ち退きを強いり、景観を壊し、進んでいく。
たった、数時間の短縮と経済活動の為だけに、どれだけの犠牲を産んでいるのか分からない。
原発問題もそうだけど、矛盾を含みつつも、それを肯定しないといけないかのような流れがある。
すぐには変えられないけど、そう感じた自分から変えていかないと変わらないよね。
少し不自由になるかも知れないけど、きっと忘れていた何かを取り戻せるかもしれない。考えさせられた。
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       左奥の渡島大野駅とこの歩道橋の間の辺りが、新幹線の駅になる。
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その向いのこの辺が、駅前の広場と商業用地になる。辺り一面は離農して荒廃した畑のようだ。
こんな所に商業用地なんかを整備したところで、きっとすぐに廃れるだろう。
それよりも、牧場を誘致したり、畑を作ったり、癒しの空間を作って北海道に向かえ入れる方がよっぽど、北海道らしい。
取れ立てのミルクや、野菜をすぐに東京なんかにも送れるしね。
実際、僕が高校を出て初めて北海道に来る時にイメージしていた駅は、降りたら北の国からのBGMが流れ、
道路はふつうに牛が横断して、目の前には青い空と広大な大地が、、、なんていうイメージだった。
普通に電線が張り巡らされ、普通の駅前が広がる現実の景色にはガッカリした記憶がある。
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このレンガの建物はなんだろう?!めちゃくちゃ可愛い。
かなり年代物のレンガだ。1902年(明治35年)の開業だから茂辺地で開拓使が作っていたものの後になる。どうか、壊されませんように。見張っておきましょう。
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by road-to-architect | 2011-06-01 01:30
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